手話通訳


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春日手話の会(福岡県) 平成15年6月24・26日


手話は手指の動きを中心にして、頭や上体の動きと顔の表情、視線、
口型などによって表現し、視覚によって理解される言語です。
音声言語とは異なる独自の表現をもつ言語で、音声言語に対応した
手話単語を単に並べたものではありません。
また、ジェスチャーやパントマイムとも根本的に異なります。
指文字(文字を手指で表したもの)は手話の一部として使用されますが、
それ自体は手話ではありません。
手話は世界共通ではなく、国や地域によってそれぞれ異なります。
(複数の地域にまたがって使用されている手話にはたいてい方言があり、
手話にも世代差があるといわれています。)

 手話は多くの国で正当な社会的認知を得られていません。
母語である手話が教育言語として公式に認められていない国が
数多くあるのです。
日本もそのひとつです。手話は言語ですから、手話通訳も、
他の外国語通訳とその基本は同じです。
もちろん、違いもあります。手話が視覚言語であること、そして、
手話が一般に言語として認知されていないことなどの点があります。


◆手話の理解におけるバリア
音声言語では、周囲の騒音などの雑音(ノイズ)を考慮に入れた上で、
適切な距離や機器の使用が検討されています。
手話の場合にも、ノイズにあたるものが存在します。
視覚におけるバリアとは、明るさ、色、模様などです。
 
 
手話の理解において、明るさというのは非常に重要です。
読み取り通訳における発言者および聞き取り通訳における通訳者は、
十分に明るい場所にその位置を確保しなければなりません。
特に、会場全体を暗くするような場合には、発言者だけでなく、聞き取り
通訳者のためにもスポットライトを準備されていることが大切です。
スライドの映写などのために照明を落とす場合には、発言者の位置が
暗くなることについて無頓着であることが多く、通訳者への照明の配慮が
見過ごされる場合が多いのです。

 各種行事では、通訳者の位置に関して、難しい問題が生じます。
舞台と客席が物理的に区切られているようなホールなどでは、
ろう者の講師の読み取り通訳者が、聴者の司会や聴者の質問などの
聞き取り通訳者を兼ねることは困難です。
パネルディスカッションで、パネリストの中にろう者が含まれる場合も、
パネリストであるろう者の発言を通訳する読み取り通訳者、
聴者のパネリストの発言を聴衆のろう者に対して通訳する聞き取り
通訳者のほかに、舞台上のパネリストに通訳する聞き取り通訳者が
必要になる場合があります。
儀礼的な行事などで、舞台上にろう者の来賓などが座る場合にも、
同様の問題が生じます。 
 通常、講演等の手話通訳は、二人以上の通訳者が15分〜20分ずつ
交替で行うのが通例ですが、上記のようなケースで、通訳者の位置の
移動が難しい会場では、それぞれの位置に別々の通訳者が待機する
必要が生じるので、3人ないしそれ以上の通訳者が必要になる場合が
あります。



◆通訳者の位置に関する問題

 音声言語の受容に関する条件が、音がはっきり聞こえることであるなら、
視覚言語である受容に関する条件は、はっきり見えることです。
音声言語では、音の聞こえる距離や方向、音響機器(マイク、スピーカー、
ヘッドホン)の調整が問題になりますが、手話では何が問題になるでしょうか。
 まず、距離ですが、手話を理解するには、やはり一定の距離内で
あることが大切です。
単に手話での発言を理解するのとは異なり、通訳者は高度な作業
(しかも複数作業の同時遂行)に取り組まなければならないので、
理解に振り向ける負担を軽減するためにも、より理想的な距離を
確保することが大切です。

 
方向についてはどうでしょうか。手話は後ろからでは見ることが
できませんから、音声言語の通訳者がやるように発言者の影に
そっと立つ、というような位置では通訳ができません。
かといって、手話の発言を理解するには、必ず発言者の正面に
位置しなければならないということでもありません。
通常の会話では横から見ることも多いのです。
しかし、ここでも距離について述べたのと同じ理由で、通訳者は
できるだけ正面に近い位置を確保することが望ましいと考えます。
発言者の発言を止めることができるためにも、発言者の視野に
入る位置にいることは重要です。

 
音響機器については、聞き取り通訳の「理解」については、
そのまま当てはまります。
ホールの舞台上などでは、講演者のマイクを通した発言が
聞き取りにくいことがあります。
そのような場合には事前に舞台に立ち、講演者の声がどのように
聞こえるかを確認しておくとよいでしょう。
もしも聞こえにくい場合には、舞台上へのモニタースピーカーを
準備する方法、もしくは「磁気誘導ループ」の受信機で聞く方法も
あります。
手話の理解という面では、音響機器に対して視覚的な機器、
例えば、プロジェクターなどが思い浮かびますが、現実には
プロジェクターに大映しされた発言者の手話を見ながらの
読み取り通訳というのは、あまり例がないようです。



◆手話と視覚的刺激の負担

 ここで考えたいのは、手話の理解に視覚を用いるために、
他の視覚的刺激を同時に受け取ることが難しい、ということから
生じる諸問題です。
聴者は、音声言語を聞きながら、同時に視覚的刺激を受け
取ることができます。ここでいう視覚的刺激とは、例えば、
発言者の様子、要約筆記者(OHP OHC)、配布されて手元に
ある資料、自分がとっているメモ、ホワイトボードなどへの板書、
プロジェクターなどで映し出された資料、スライドやビデオ、周囲の
景色などです。



(1)発言者の様子
 外国語通訳を利用する人は、通訳者の言葉を聞きながら、発言者の
様子を見ることができます。
発言者の表情や身振りなどから、実に多くの情報を手に入れて
いるのです。しかし、手話通訳を利用するろう者は、通訳者と発言者の
両方をまったく同時に、しかも十分に見ることは不可能です。
もちろん、ろう者も、手話通訳の手話を見ながら、発言者の様子を
見たいと思っているでしょうし、そのようにして情報を取り入れることが
できることはとても重要です。そこで、聞き取り通訳者は、できるだけ
発言者と自分が、利用者であるろう者の視野の中に同時に入るような
場所に、その位置を確保することが重要になります。


 
講演会などでは、できるだけ講師のそばに立つこと、会議などでは、
利用者であるろう者ができるだけ参加者全体を見渡せる方向に位置を
とることなどが必要です。
広い舞台における司会と講演者、パネルディスカッションの各パネリスト、
披露宴の司会とスピーチ・挨拶など、複数の発言者の位置が離れている
場合には、聴衆から通訳者の手話が見えるかどうかという視点のほか
にも、発言者と通訳者を同時に見られるという視点から、それぞれの
発言者の近くに通訳者を配置したり、通訳者が位置を移動したり
することが大切です。



(2)配布されて手元にある資料
 聴者は、配布されて手元にある資料に視線を落としながら、
その資料に関する説明を聞きます。
発言者もそのことを前提にして説明を進めます。けれども、
手話通訳を利用するろう者は、手話による説明と資料を交互に見るしか
ありません。
 手話通訳者は、ろう者が手元の資料の該当個所を見つけ出したり、
必要な部分に目を通したりする間、通訳者の手話を見ることができない
ことに注意しなければなりません。資料を見ながら聞くことを前提にした
説明を、発言者が延々と続けた場合には、そのような説明の方法が
ろう者には適さないことを、発言者に対して説明する必要が
あるかもしれません。
 会議などで資料が多用される場合には、通訳者が利用者の手元の
資料を指差すことができるように、机をはさんだ向かい側など、
利用者の近くに座ったほうがいい場合もあります。



(3)自分がとっているメモ
 話を聞く立場でメモをとることも、手話を見ながらでは困難です。
ろう者が必要なメモをとる間、通訳は中断されますが、メモを
とり終わるまで待ち続けたのでは、話が先に進んでしまい、十分な
通訳ができなくなってしまう場合もあります。
そのような時は、ろう者に発言者の話が進んでいることを伝え、通訳を
再開するか、場合によっては発言者に待ってもらうことなどの配慮が
必要だと思います。
頻繁にメモをとる利用者の場合には、メモをとっている間の通訳の中断に
ついて、事前に確認しておくとよいかもしれません。



(4)プロジェクターなどで映し出された資料
 オーバーヘッドプロジェクター(OHP)を使用した講演や、パソコンを
用いたプレゼンテーションなどを通訳する時には、通訳者に対する
照明を確保することが必要です。





手話の構成

・手話 身振りが発達して、約束性が強くなったもので、一定の事物には
一定の表現が対応しています。

・指文字 音声言語を50音の指の形に置き換えたもので手話では
表わせない単語に用いています。

・模倣身振り  事物の形や動きをジェスチャーで表わしたもので、
表現は場合により一定しません。





手話の表現

手話は見るものであり、また表情や雰囲気の中で意見をつかむものです。
いろんな物の名前や動作の手話を覚えるなかで「この言葉はこんな手話に
なるのでは」と思い付ける感覚を育てていきましょう。

手話で表現するときの注意する項目

◇相手が見やすいようにする。

 (1)見やすい位置で
 (2)ゆっくりと
 (3)文と文との間をはっきり
 

◇明るい所で

◇話のテーマをまず、はっきりと

◇抽象的な表現はさけ、具体的な表現をする。



手話の種類

指文字、手話、口語、身振り、空書き、などの総称
◇指文字(記号的指文字)
 ・あいう〜わをん 五十音
 ・0123〜億 数字
◇手話(指示的手話)
 ・全体の形 家、川、ビル、・・・
 ・一部分の形 城、船、電車、・・・
 ・動きをまねる 歩く、お茶、寝る、・・・
 ・情景をあらわす 林、風、雲、・・・
 ・漢字の形 田、北、小、・・・・
 ・身体の一部を象徴的に
  用いる
 
黒、赤、白、・・・
 ・論理的連想 本当、病気、・・・
 ・心情的連想 悲しい、笑う、怒る、・・・
 ・指示的表現 何、男、女、場所、・・・
 ・誰かが最初にそうしたから 電話、歯痛い、腹痛、・・・
◇その他
 ・口語(ゆっくりはっきり)
 ・身振り
 ・空書き
 ・手話は画一的なものではない


参考といたしまして、下記のサイトに行かれてもいいのではないでしょうか?

手話サイト 福岡県田川市役所様のサイト内にて、画像や動画にて手話を
ごらんいただけ、わかりやすく紹介されております。



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